ほまれの家横浜で受託している事務代行業務のひとつに、一般社団法人日本セーフティパドリング協会(略称:JSPA)の事務局運営があります。
ここでは、一般社団法人日本セーフティパドリング協会事務局について、その仕事内容や担当者の声などをご紹介します。
JSPA:一般社団法人日本セーフティパドリング協会とは?
同協会(以下、JSPAと略します)は、国内におけるパドルスポーツ(カヌー、カヤック、SUPなど)の安全な普及を目的として設立された団体です。
所定の検定試験に合格し、インストラクターやガイドの資格を持つ会員が600名以上在籍しています。
また、北海道から沖縄まで50を超える協会公認のスクールが、講習やツアーを開催しています。
事務局業務は、おもにメールで協会の事務局長や理事の方々の判断や指示を仰ぎながら進めています。
業務内容
会員情報の管理、諸手続き
事務局では、
- 基本的な個人情報
- 入会金や年会費の納入状況
- 「どの艇種(カヌー、カヤックなどの種類)や水域のインストラクター資格を持っているか」
などの会員情報
を管理しています。
また、
- 会費の請求
- 検定試験合格者の入会手続きや退会者の手続き
- 会員証カードや資格認定証の発行認定証の発行
などの業務があります。
経理業務
- 会員からの入金の確認
会費、検定試験や研修会の受験料・受講料など - 協会内外への支払い
理事や検定員の出張費の精算、協会外からの広告料や顧問料などの請求、当事務局での消耗品や備品の購入、郵送費など
日々の取引は会計ソフトに入力して関係書類を紙およびデータで保管し、毎月の月締め後には、理事・監事へ報告します。
物販
各公認スクールへ、インストラクターの検定試験で使用するテキストなどを販売しています。
おもに、
【メールでの受注→梱包・発送→代金を請求→入金の確認】
の流れが物販の業務です。
また、在庫の増減は都度記録し、定期的に棚卸を行っています。
問い合わせ対応
メールや電話で問い合わせ対応をしています。
会員をはじめ、一般の方からの問い合わせも受け付けています。
一般の方からの問い合わせで多いのは、資格の取得方法です。
行政の方から団体で検定試験を受験したいというご要望があったり、マスコミの方から番組や紙面で取り扱う内容が正しいか検証してほしい、というご依頼をいただいたりすることもあります。
パドルスポーツの専門的な知識や現場経験が必要となる問い合わせについては、理事の方々に対応をお願いしています。
保険の手続き(年1回)
JSPAの公認スクールは、協会を通して賠責保険や傷害保険に加入することができます。
事務局は、各スクールと保険代理店との取次を担っています。
毎年の更新の際には、
- 各スクールから申請書を提出していただく
- 保険料の金額などの記載内容を確認
- 全スクール分のデータをとりまとめて代理店へ提出
その後、各スクールや代理店との精算や書類のやり取りが発生します。
協会主導の検定会対応(年1回)
検定会とは、各公認スクールが随時開催している、インストラクターやガイドの検定試験です。
毎年秋頃に、JSPAが主導する比較的規模の大きな検定会が全国各地でいくつか開催されます。
事務局では、
- 受験者や必要備品などに関する、各検定会の責任者との連絡
- 受験料の入金確認
- テキスト発送
などの業務を行います。
検定会後には、各地に出張した検定員の旅費等の精算と収支の計算を行います。
定期理事会(年2回)
会議室の予約や旅費等の精算を行います。
公認スクール代表者研修会・総会(年1回)
JSPAでは、50名以上の公認スクール代表者が一堂に会する、公認スクール代表者研修会および総会が年1回行われます。
事務局では、
- 事前の会場予約
- 備品の準備や出欠の確認
などを行います。
総会後は、
- 議事録への署名依頼
- 理事・監事や各委員会の委員への委嘱状発行
などの事務手続きがあります。
また、理事・監事の改選があれば、変更登記の手続きを行います。
決算期の業務(年1回)
決算期には、会計ソフトから出力した貸借対照表・損益計算書や各種帳簿に
年間の請求書・精算書類や預金の残高証明書を添えて、監事に監査依頼を出します。
また、顧問税理士に確定申告を依頼し、法人税や消費税を納付します。
事務局担当者に質問です!
JSPAの方々とは、どのように連携を取っているのでしょうか?
おもにメールで行いますが、理事の方々と対面で打ち合わせをする機会もあります。
理事は人柄の良い方ばかりなので、安心して業務にあたることができています。
会員の方とはどのようなやりとりをしていますか?
会員とのやり取りは会費の支払いに関することが多いです。
団体としての会員である公認スクールの代表者や、スクールに所属し検定試験で指導や採点にあたる検定員とは、それ以外の手続きでやり取りをすることもあります。
苦手な作業があるときは、どうしていますか?
例えば手先が不器用な人は、梱包などの手作業をほかの利用者の方に行っていただいています。
社外の方から仕事を任せていただいている以上、「障害特性で・・・」というのは言い訳にできません。
ほまれの家横浜では、事務代行業務に限らず、得手不得手を補い合って各業務を行っています。
事務未経験でもできる仕事ですか?
パソコンの基本的な操作と、チーム内で適宜報告や質問ができれば、事務未経験の方でも担当できる業務はたくさんあります。
最初からあれもこれも…ということは全くありませんので、ご自身のできること・得意なことから、じっくりと取り組んでいきましょう。
以下は、事務未経験だった担当Hさんの話です。
私は、ほまれの家横浜で、初めてまともに事務仕事を経験しました。
その中で、郵送物のこと、会計のこと、法務的なことなど、基礎的な事柄ばかりではありますが、少しずつ知識を身につけることができています。
こういった汎用的な知識の中には、仕事上役立つスキル以前に、一般常識として知っておくべきことも多くあります。
ここで働く前は、SEではないもののIT企業でデータを扱う仕事ばかりしていたために、Excelやテキストエディタ、ごく簡単なWindowsのコマンドなど、データ処理に関する事柄に知識が偏っていたので、だいぶ視野を広げられたように感じています。
求められるスキルや必須スキル、歓迎される経験などあるでしょうか?
パソコンの基本的な操作(特にエクセル、ワード、メール)ができれば問題ありません。
会計ソフトを使用しますので、日商簿記3級程度、中でも仕訳の入力に関する基本的な知識や考え方(収益と費用、資産と負債、借方と貸方)が身に付いていると、担当していただける業務の幅が広がります。
ただし、簿記や会計の知識や資格がなくても、業務を通して会計のスキルは身につくものです。
仕事をしながら簿記の資格を取得することは可能です。また、そういった事例もあります。
コミュニケーションが苦手でもできますか?
チームで仕事をするために最低限のコミュニケーション(報告や質問)が取れれば大丈夫です。一日中黙々と作業をしたいという方にはあまり向かない仕事かもしれません。
しかし、仕事の幅が広いので、対外的な電話やメールは苦手…という方でもできる業務はたくさんあります。
事務局代行の仕事の魅力は? ~担当者より~
業務全体に責任を持って取り組める仕事です!
事務補助ではなく、多岐にわたる事務局業務全般を請け負わせていただいているため、漏れなく、円滑に進められるように管理することが求められます。
しかし、その分きちんと事務局を運営し、理事の方々から感謝のお言葉をいただけたときには、安心すると同時に、この仕事をやっていてよかったと感じます。
また、断片的な事務作業の補助ではなく
- 各作業の流れや相関性が見える状態で仕事を進められること
- 日々の何気ない気付きを業務の効率化につなげられること
などが、事務局業務全般に携わることの面白さだと思っています。
確かに地味な仕事の積み重ねかもしれません。
しかし、継続して任せていただけることには大きな意義があると思うので、これからもより信頼していただけるように仕事を続けていきたいです。
JSPAの方々からのお言葉
代表理事 山口浩也 さま
私たちは1988年からパドリングスポーツ(カヌーやSUP)の安全を研究し信頼できる指導者の育成を行っております。
2022年より会員のみなさまへのサービス向上と協会のさらなる躍進に障害者就労支援事業所である株式会社クオリティロード・ほまれの家横浜にJSPAの事務局を業務委託させていただきました。
ほまれの家のスタッフと利用者との強力なタッグは、私たちの活動の一端を担っていただいている素晴らしいパートナーです。
副代表理事 野田綾子 さま
日本セーフティパドリング協会の事務業務全般をお任せしています。
会員への対応や、理事業務のサポート等、いつも間違いのない精度と迅速な対応に感謝しています。
コミュニケーションも円滑で、作業の進捗状況を定期的に全体報告していただき、事務局としての透明性の確保に一役を担っていただいています。
今後も引き続き、よろしくお願いいたします。
業務執行理事 中村昭彦 さま
「ほまれの家横浜」さんには私が所属する協会の事務局機能をお願いしており、私は協会の業務執行理事という立場で、やり取りをさせていただいています。
協会の仕組みや規程を理解してくれた上での対応に、非常に感謝しております。
何か忘れていしまっていた際の指摘もとても助かり、協会運営の力となっています。
事務局長 紺野祐樹 さま
経理業務や、会員管理業務、問い合わせの受付や総会等の会場手配など、多岐にわたる事務局の業務をほぼ全て委託しています。
これまで、正会員の持ち回りで行ってきた事務局業務を外注することで、協会の運営が非常に安定しました。
特に、600名を超える会員管理、会費に集金や会員証発行など、これまでの事務局では非常に時間のかかった作業が、人的なリソースを持っている「ほまれの家横浜」さんに依頼することで、無理なく業務が進むようになり、また、経理やエクセルに詳しい担当の方から、業務の効率化や経理上の仕訳に関する助言も得られ、非常に助かっています。
事務代行業務に挑戦してみませんか?
今回は、ほまれの家横浜の事務代行業務から、JSPA事務局についてご紹介しました。
事務局全般を請け負う責任がありますが、それ故にやりがいがある仕事です。