さよならシャンシャン

こんにちは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」Webチームの70です。

皆様いかがお過ごしでしょうか。
僭越ながら再びブログを書かせていただきます。

テーマ選びはいつもながら悩むことが多いですが、今回はある日ぼんやりテレビを見ていてびっくりしたことについて調べました。

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ある日、上野動物園のパンダのシャンシャンが返還されるニュースが報道された際に、成田空港までパンダの帽子を被って涙を流して別れを惜しむ女性を見ました。

それも駆け付けた人は女性一人ではなく、後に調べて分かったことは600人以上の方が別れを惜しんで空港まで駆け付けたそうです。

私は別れを惜しむことにびっくりしたのではなく、パンダと別れることに空港にまで駆け付けてお別れする人がいること、さらにその人の数の多さにびっくりしました。

日本人がパンダを愛している人が多いことは知っていたつもりですが、まるで自分のペットかそれ以上に愛されているパンダとはいったいどういった存在なのか、気になり調べてみました。

シャンシャンとは?

2023年2月21日、上野動物園で生まれ育ったパンダの「シャンシャン」は、多くの人に見送られるなか、返還先の中国に出発しました。

「シャンシャン」は、6年前の2017年6月12日、上野動物園で初めての自然交配で生まれ育ちました。

生誕時の体重はおよそ150グラム。

ちなみに赤ちゃんパンダは、体長約15~17cm、体重約100~150gで生まれてきます。
大人のパンダと比べると、「1000分の1」の大きさらしいです。

赤ちゃんパンダは小さく可愛らしく、赤ちゃんパンダのぬいぐるみが販売されるとみんなが買っていく、そんな爆発的な人気があったイメージがあります。

父はリーリー、母はシンシンであり今年で6歳になります。

お別れの様子

上野動物園や成田空港には多数のファンが駆け付け、別れを惜しみました。

「シャンシャン」が運ばれた成田空港のターミナルビルの展望デッキには、およそ600人のファンが集まったそうです。

シャンシャン以外に返還が決まったパンダ

2023年2月21日は上野動物園のシャンシャン(5歳・雌)が返還されましたが、実はシャンシャンだけでなく、翌日22日にはアドベンチャーワールド(和歌山県)の永明(えいめい・30歳・雄)、8歳の双子のパンダ・桜浜、桃浜(おうひん・とうひんともに8歳・雌)が中国へ返還されています。

パンダはなぜ中国へ返還されるの?

返還が決まると、上野観光連盟には「返還しないでほしい」というたくさんの嘆願書が届いたそうです。

中国へ渡ったシャンシャンは四川省・雅安にある中国ジャイアントパンダ保護研究センターで暮らすことになるそうです。

ワシントン条約では、商業目的での取引が禁止されています。

そのため、日本にやってくるパンダは、「日中共同飼育繁殖研究」という研究目的で貸与されているのです。

シャンシャンの場合は、貸与にあたって「中国野生動物保護協会」と 東京都が「ジャイアントパンダ保護研究実施の協力協定」という協定を結んでいます。
この協定でパンダの所有権は中国にあると定められているので、協定で約束をした期間が過ぎたら、中国へ返さなければならないのです。

そもそもなんでパンダが日本に?

1972年、日本と中国は日中共同声明を発表し、国交を結びました。
その記者会見の席で日本にも2頭のパンダが贈られることが発表されました。

そして10月にはオスのカンカンとメスのランランが来日しました。

「日中友好のシンボル」となった2頭のパンダの人気はすさまじく、公開初日には約6万人の見物客が上野動物園を訪れたそうです。

これらのことから、パンダは日中友好のシンボルと言えます。

パンダの経済効果はWBC以上の600億~650億円?

例としてシンシンとリーリーにはレンタル料がかかっており、その2頭分の年間レンタル料は95万ドル(約1億円)で、これらの費用は東京都が支払っています。
都が支払うということは、すなわち税金が使われているそうです。

しかし、一方でシャンシャン誕生の際には、すさまじい経済効果があったとされています。

関西大学の宮本勝浩名誉教授によると

「600億~650億円の経済効果があっただろう。第5回のWBCで侍ジャパンが優勝した場合には、約596億円の経済効果があるということを算出した。侍ジャパンは約30人。それと比べるとシャンシャンはたった1頭で日本全体・東京に大きな経済効果をもたらしということが分かる」

と推察しているそうです。

たった1頭で、WBCと同じような経済効果をもたらすシャンシャンも、600億以上の経済を動かす日本人のシャンシャンへの愛も、どちらもすごいですね。

みんなに愛されるパンダ

シャンシャンとお別れの後、中国のSNS「ウェイボー」には

「日本の皆さんがこんなにシャンシャンを愛してくれてありがとう」

などといった書き込みが相次いでるそうです。

東京にある中国大使館の報道官はホームページに、シャンシャンをはじめ、和歌山県白浜町のテーマパークで飼育され、22日に中国に返還される「永明」など、合わせて4頭のパンダについて

「最もかわいい友好の使者に心から感謝する」

とした文章を掲載したそうです。

いつかくるお別れの時まで

▲上野動物園で販売されているパンダまん(自身で撮影)

パンダが昔と比べ、絶滅危惧種から危急種に引き上げられたとはいえ、今も希少とされており、いつかは返還の時期がやってきてしまうことを考えると、パンダが好きな人は会える時にたくさん見たり、会ったりできるといいですね。

私もまた今度上野動物園でパンダまんを食べたり、パンダを見てこようかなと思っています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

参考文献:
上野動物園のシャンシャンはなぜ中国へ返還されるの?希少動物パンダの繁殖の秘密

パンダのシャンシャンが中国に帰る → パンダ返還で知っておきたい三つのこと

シャンシャン (ジャイアントパンダ)(Wikipedia)

パンダのレンタル料金は年間○億円? Z世代が知らない“上野のパンダ”

経済効果は約600億円?ジャイアントパンダのシャンシャンが上野動物園にもたらした経済効果とは

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」の70が執筆しました。