エリー my love 第三章 海

初めに

神奈川県横浜市の就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」の利用者である、菜摘草司さんから長編の創作作品の投稿があったため、4回にわけて連載しています。今回は第4章まである第3章です。

7.江ノ電に乗ってat the 片瀬東浜海水浴場

「さぁ、次は江ノ電に乗ろう!」

エリー「あっ! こんな感じの電車、東京にも走ってた感じする。」

「まぁ、この形はスタンダードだからね!」

エリー「どこまで行くの。」

「長谷駅から江ノ島駅まで!」

「そこから、歩きで江ノ島に渡ってお昼にしよう!」

エリー「もうお昼だもんね、少しおなかが減ってきた。何食べるの?」

「しらす丼とお刺身。」

エリー「おいしそう! 本当におなかが減ってきた!」

「じゃぁ、行こう!」

8.at the 江ノ島

江ノ電は軽快に走る。鎌倉高校前辺りでサーフィンをしている人たちを眺めながら、二人はおしゃべりを続けた。
片瀬東浜海水浴場。ここは、海に向かって正面に江ノ島、右手に江ノ島大橋、西浜海水浴場、左手に腰越漁港、小動神社がある。

PM1:30

二人は江ノ島大橋を渡って食堂に入った。
予定通り、しらす丼と刺身を注文して、お茶を一口飲むと突然エリーが言った。

エリー「今日は本当に、ありがとう! すごく素敵な一日だった。」

エリー「もっと、もっと一緒にいたいけど、東京にPM4:30には着いていないと、家に帰るのが遅くなるの。」

「うん、わかってるって! いま、PM1:30だから、小田急江ノ島線の片瀬江ノ島駅からPM3:00頃の急行新宿行きに乗れば、何とか間に合うさ!」

エリー「ありがとう!」

「食事きたから、早く食べよう! 味噌汁冷めちゃうぞ!」

エリー「わかった。」

帰り道、江ノ島大橋を渡っていると、エリーが。

エリー「あなた、彼女いるの?」

「いないよ! でも、女の子の友達はいるよ!」

エリー「好きなんでしょう。」

「まあね。」

エリー「その娘のこと聞かせて!」

「いいよ。高校からの友人で、天然なんだ! 一緒にいると、わけわかんなくなるんだ! 本当! おっちょこちょいで、わがままで、甘えん坊なんだけど、なんだか可愛くて。」

エリー「喧嘩もするけど、好きなのかな?」

「君は、彼氏いるの?」

エリー「きのう、別れた!」

「傷心旅行ってやつか?」

エリー「騙された!」

「そうか、でもね!騙す側より騙される側の方がいいんだよ。騙されて損だと思うかもしれないけど、何年か経つと、なぜ、そうなったか、とかあの時どうして、とか真実が見えてくる。必ず!」

「そうだな、人を騙すなんて、俺はイヤだな!」

エリー「そうかもね。」

次週へつづく・・・

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