美味しいもの、大好きです! その2 ~東京・川崎編~

皆様こんにちは。デザインチームのSです。
今回は前回に続いて自分の大好きな食べ物屋さんを紹介する、なんとも個人的な記事の後編です。

前回同様、温かな飲み物にオヤツなどをつまみながら気楽に読んでいただければ幸いです。

参考:美味しいもの、大好きです! その1 ~鎌倉・横浜編~

東京編

十代の半ばからオタク趣味の買い物をするために、神保町の古書店街から始まり秋葉原、新宿・池袋、そして近年では中野ブロードウェイなども買い物コースにしています。

その中でもおすすめの店をいくつかご紹介します。

神田明神 天野屋さんの明神甘酒

JR御茶ノ水駅から徒歩5分、神田明神の大鳥居脇にある甘酒屋さん。

1846年創業の老舗で、こちらの名物、明神甘酒はお店の地下6メートルにある築200年以上の土室(むろ)でつくられた自家製米麹を原料としていて、かつてはこうした土室は江戸中にたくさんあったものの、現在の東京では唯一現役のものなのだそうです。

僕は神保町の古本屋街や秋葉原に行く時は必ず立ち寄っていて、この甘酒でその日の散歩へのエネルギーチャージをしています。

一口飲むと上質な湧き水のような甘い清涼感と、口の中が歯磨きをしたようにさっぱりして、本当に身体が浄化されて疲れが抜ける感覚につつまれる一杯です。

参考:天野屋

キッチンカロリーの「カロリー焼き」

このお店は御茶ノ水駅前にも支店があるのですが、僕が行くのは駿河台交差点近くの本店です。
1950年の創業以来、明大をはじめ近隣の学校に通う学生さん達の胃袋を70年以上満たし続けてきたお店です。

名物のカロリー焼きとは、丸形の鉄板に牛バラ肉、玉ねぎ、コーン、パスタを醤油・ニンニク・白ワインで炒めた物で、ライスとお味噌汁とのセットで提供されます。
鉄板の上でジュウジュウいってるところに、テーブルに置いてある自家製ニンニク醤油をガッとかけて食べるのが、たまらなく旨い一皿なのです!

さらにハンバーグや大きなエビフライ、メンチカツ、クリームコロッケなどを追加したバリエーションもあり、まさにカロリーの名に偽りなしなお店です(笑)。

参考:キッチンカロリー(食べログ)

共栄堂の「スマトラカレー」

カレーの激戦区、神保町で1924年創業のカレーの名店。
おそらく界隈では最古のお店でしょうか?
ここのカレールーは普通の欧風カレーや東南アジア系エスニックカレーの味とは明確に異なります。
どう違うのか? というのが僕の語彙力ではなんとも説明しづらく、ほろ苦さの後にコクと旨味があふれる、独特な美味しさに病みつきになる、そんな一皿です。
10月から4月にかけてはサイドメニューで数量限定の焼きリンゴも提供されていて、こちらも冬の寒さにじんわり優しく染み入る美味しさです。

参考:共栄堂

神保町界隈のお店の話だけでも大幅に紙面を割いてしまうので、東京編はここで終了とさせていただきます。
……神田古書センター2階のボンディのカレーも、中野ブロードウェイ近くのハヤシ屋中野荘のオムライスも、あああぁ……。

川崎編

鎌倉、横浜、東京と来て、なぜ川崎? と不思議に思う方も多いと思いますが、これは単純に自分の生まれ故郷だから、というのが理由です。

15歳の時に実家は引っ越ししたものの、今でも年に1~2回程買い物や映画を観に訪れることがあり、その際に元実家の近所や、子供の頃の遊び場がどうなっているかと散策をするのが恒例行事になっています。

中島商店街 とり幸の「モツ煮込み」

川崎駅からバスで10分程の中島商店街の奥にある老舗の居酒屋さんです。

店頭販売もしていて、各種焼き鳥が美味しいのはもちろんなのですが、一番のおすすめは店頭の巨大な寸胴鍋でこってりコトコト湯気を立てて煮込まれているモツ煮込みです。
冬のこの季節、北風が吹くなかでハフハフしながら食べるのがたまらなく美味しい一品なのです!

テイクアウトはもちろん、店内メニューにもあるので、近隣にお越しの際はどうか食べてみてください。

参考:とり幸(食べログ)

桜本商店街 エドヤ食品店の「おでん」

最後にどうしても紹介したかったのがこちらのお店です。

ここは川崎区の工業地帯にほど近い桜本商店街の中にある自家製総菜を売る食料品店でした。
と、過去形で書くのは、昨年の8月末をもって閉店されていたのです……。

このブログを書くにあたってネットで裏取りをするために検索をかけたところ、映画監督の八木毅さんのブログで知りました。

このお店には幼稚園児の頃からお世話になっていて、なかでも店先で売られていた自家製おでんは創業当時から継ぎ足し濾してきた、数十年物のだし汁で煮込まれた絶品だったのです。

冬の寒い中、店先のテーブルで寒風に吹かれながら食べるのはもちろん、夏の夕暮れに汗をかきかき、サイダーと一緒にアツアツのがんもどきや大根、餅巾着、おでん種としては珍しいフランクフルト、そして一押しの具、ちくわぶを食べるのは本当に美味しかった。

川崎を離れてからも、所用で川崎を訪れる時は必ず立ち寄り、「やっぱりおでんはここのが世界一美味しい……」と故郷の味を噛みしめていました。

正直、あの味がもう食べられないと知り、今書いていてとてもショックを受けています。

創業以来70年以上、大好きな味を提供し続けてくれていた歴代の店主さんと従業員の皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。

本当にありがとうございました!

最後はしんみりとした内容になってしまってごめんなさい。

コロナの影響で飲食店の方々は本当にご苦労をなさっていると思いますが、

「あの店のアレを食べるのを楽しみに、今日も一日がんばるぞ!」

と心の支えになるお店があるのは、とっても幸せなことです。

そんなお店が変わらずに繁盛し続けて、そしてまた新たな心のオアシスとなるお店が増えることを願っております。

ここまで2回にわたってお読みいただきありがとうございました。
次回の更新もお楽しみに!

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」のSが執筆しました。