フランス留学記 リヨン編

こんにちは。ほまれの家のココアです。
今回は、私が学生の時に留学していたことをお話ししたいと思います。

大学院生のころの話なのですが、交換留学で一年ほど、フランスのリヨンという町に滞在しておりました。

リヨンはフランス第三の都市でパリ、マルセイユに次いで大きな都市です。
そこの某大学に通いながら自分の研究も進めるという生活を送っていました。

ところで皆さんはフランスと言えばどのようなイメージを持たれているでしょうか?

美食の町? 芸術の街?

とにかく綺麗で憧れるという人も多いのではないでしょうか。

ちなみに私がいた近辺はこんな感じの景色です。

旧市街の街並み

旧市街の街並み

ローヌ川越しに見た町

ローヌ川越しに見た町

やっぱり綺麗じゃないか! と思われる方もいるかもしれませんが、今回は私が留学していて感じた綺麗じゃないフランスをお届けしたいと思います。

消えるトイレの便座

いきなり汚い話で申し訳ないのですが、フランスで公衆トイレやショッピングモールなどのトイレに入った際便座があるトイレに一発で巡り合えたらラッキーです。

何故かないんです、便座。

誰が、何のために、どうして持っていくのかはたまた壊れて取り外してそのままなのかわかりませんが便座がないトイレがとても多かったです。

学校のトイレも勿論便座はありませんでした。

背の高い現地の人々に合わせて高く作られた便座に腰を掛けずに用を足すのはなかなか大変でした。
本当に。

トイレに入る際にチップを払うのは有名な話かもしれませんが、チップを払ってなお、便座がないトイレに当たってしまうととても悲しい思いをします。

そのため、出かける際複数個所目的地があった場合には、途中で、自分の家を経由して用を足してから次の用事を済ませに行くといったこともよくありました。

結局なぜ便座が消えるのかは、最後まで謎のままでしたが、もし、貴方がフランスに行くことがあれば、そんなトイレもあると心の準備をしておいた方がいいかもしれません。

道路の話

毎朝、通勤するときにマンションの管理人さんがマンションの前を掃いているのを、しばしばお見掛けします。

日本ではお店の人やマンションの管理人さんなどが道路を掃いている姿を見ることは、日常茶飯事だと思います。

しかし、フランスはそんな光景ありません。

道路は公共のものなので公務員が清掃するものです。

なので何が落ちていようが基本的には放置です。道路を清掃する専用の車があり、その車が地域をぐるぐると回っています。

ただ清掃車の掃除もかなり雑なので道端で何か踏まないように気を付けて歩いていた記憶があります。

折角街並みが綺麗なのに下を向いて歩くだなんて勿体ない!

という気がしますが靴を汚さないためなので仕方ないのです。

移民街の話

最後にちょっと私の専門だった話もお話ししたいと思います。

フランスにいるイスラム系移民について研究していた私は、移民が暴動を起こしたことのある町まで足を運びました。(危ないので真似はしないでください)

路面電車の終着駅であるそこは最早フランスではないといった雰囲気でした。

スカーフを被った女性、ターバンをした男性、アラビア文字で書かれた段ボールを掲げる恐らく物乞いだと思われる老人、聞こえてくる言葉もフランス語ではありませんでした。

普段住んでいる町は日本人含めアジア系も多く住んでいるので、街中を歩いていても何も気にならないのですが、その時は電車の中でまだ町にも到着していないのに自分が異様に浮いていると感じました。

自分が異物のように思えたのです。

到着した町は移民向けに建てられた団地が並ぶ街でした。
ハラル対応のマークがついたお店、歩くのは中東系の人ばかり。

そして何より印象的だったのが、日本で20年以上前に走っていただろう古い車が目の前を走っていったことです。

事故か故障かで扉が外れたようなのですが、それをガムテープで無理やり修理してあり、輸入した中古車を買ってなお修理することも出来ないのかと経済格差をひしひしと感じました。

なんせ都心にはフォルクスワーゲンやプジョーシトロエン、日本の車メーカーが綺麗な新車を販売しており、その綺麗な車ばかりが走っているのですから。

◆  ◆  ◆

以上、あんまり綺麗ではないフランスのお話をお送りいたしました。

勿論留学では色々な出会いや楽しい経験もありました。
綺麗なものもたくさん見ましたし上記に書いたことも含めてとてもいい経験として私の中に残っています。

ただ、勿論世界には色んな側面があって、それはフランスだけでなく日本もですが、綺麗なものばかりではないのだと、いいことも悪いことも混ざり合って出来ているのだと改めて感じさせてくれることも多い一年でした。

まだまだお話しできることはあるのですが、それはまた機会があればお話しさせていただければと思います。

以上、ちょっと捻くれたフランス留学記でした。

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」のココアが執筆しました