もう現像できないフィルム ~コダクローム~
初めに
神奈川県横浜市の就労継続支援A型事業所「ほまれの家横浜」の職員である、ホマレノタヌキさんから投稿がありましたので掲載します。
もう現像できないフィルム ~コダクローム~
写真を撮るといえばデジカメが当然の今、フィルムカメラの話をするなんて懐古趣味も良い所だと失笑を買うところです。
「写真」と言っていたものが何時からか「画像」と呼ばれ、徐々に「写真」が衰退していったような気がします。
これも時代の流れでしょう。
つい目線が遠くなってしまい昔語りになってしまいますがご容赦願います。
写真ねぇ~…昔、近所の写真館に遊びに行っては並んでいるカメラなどの機械をいじらせてもらえる環境にあったこともあり店主が暇なときにひとつひとつ教えてくれたっけ…。
本格的に始めたのが高校生の頃、時代はAF(オートフォーカス)の大ヒット機“ミノルタα-7000”がデビューした頃でした。
その頃は写真を撮るのはフィルムが当たり前の時代ですから、レンズやカメラ、周辺機材の取り扱いを覚えることは大変でしたが、撮ることで失敗と成功を繰り返してほとんど感覚で覚えたものでした。
学生時代もアルバイトはDPE屋(街の写真屋)、趣味で写真を撮ることが多かったです。
撮るからには風景ばかり撮っていても面白くないので、モデルをお願いして人物の撮り方も覚えたものです。
カメラから遠ざかり空白の時が過ぎ、スナップ程度なら“写メ”で充分となり“写真”そのものを忘れかけていた時、webの記事で「コダクローム販売終了」追って「コダクローム現像中止」の文字が目に入ったのはもう“写真”を忘れていた頃でした。
あまり深い感慨も無く「へぇ~」くらいの感覚でした。あれだけ夢中になっていたのに自分でも不思議な感覚でした。
あれから何十年経ったでしょうか。
当時の写真をデジタル化しようと思って埃まみれの箱を開けたら出てきたのがこれ。
撮影済みだけど撮影記録もないので何が写っているのか撮った本人も分かりません。
どこかで現像できるならするべきなのか、それとも当時の思い出としてこのまま保存しておくべきなのか…。
考えてしまいます。