目指せ! 酒飲みマスターへの道

皆様こんにちは。デザインチームのSです。

世間は梅鴬の候(梅がほころび、鶯の鳴く頃)という季節になりましたが、まだまだ春は遠く感じる今日この頃、身体を温めながらお過ごしくださいませ。

さて、身体を温めるといえばスポーツや温泉など色々な方法がありますが、美味しく身体を温める方法といえばやはりお酒ですよね。(強引……)
実は最近、今までほとんど飲めなかったお酒を少しずつ飲めるようになってきて、今回はそちらにまつわるお話をしようかと思います。

仕事帰りの一杯や休日の晩酌がてら、目で読む酒の肴としてお付き合いいただければ幸いです。

酔っ払いなんて大嫌い!

もともとは体質的にアトピー性皮膚炎とアレルギー持ちで、アルコールが全くダメでした。
20代の頃は会社の歓迎会や忘年会でどうしても酒を飲まなきゃいけない時は翌日に全身ジンマシン状態になるのを覚悟して、なんとかビールをコップ一杯飲むのがやっとという状態でした。

今の時代はアルコールハラスメントの概念も周知されてきて、職場の付き合いでも飲めない人への配慮がされてきつつありますが、当時(約20年前)はそんな概念は影も形もなく、

「仕事も出来ない、酒も飲めない、お前は何のために生きてるんだ!」とか
「そんなアレルギーのカイカイなんて飲めば治る!」などと

罵声や物笑いのタネにされながら嫌々飲んでいるうちに、酒飲みの人達、そしてお酒そのものに嫌悪感を抱くようになっていきました。

そんなこんなで成人してから20数年、お酒とは無縁、というより距離を置いた生活を送っていました。

あれ、飲める……のかな?

そんなノンアルコールライフに転機が訪れました。
以前に書いた記事「推し活の効用について」で触れた、僕が大ファンの声優さんである安野希世乃さん、

この方は大の日本酒好きで、生まれ故郷の宮城県涌谷町の涌谷町黄金大使を務める傍ら、涌谷町で生産された酒造好適米「蔵の華」を100%使用した純米大吟醸「稀世(きせい)」というお酒をプロデュースされているお方でもあります。

ファンクラブの限定配信動画でもファンとのリモート飲み会をたびたび開催されているほどで、自分は最初、飲めないのもありお茶やコーヒーで参加していたのですが、

画面越しの安野さんの楽しくて幸せそうな様子やタイムラインで流れてくる全国のファンの楽しく飲んでいる実況を観ているうちに、

「なんかお酒というのもそんな悪いものじゃないのかな……??」

と思い始め、

そういえば古い記憶を辿ったら、以前知人に付き合い横浜市のキリンビール生麦工場の見学ツアーに行った時、工場直送の黒ビールの試飲を恐る恐るしてみたら

「あれ、なんかコレは美味しい……かも?」

と感じたのを思い出し、

前述の配信が再び開催された折りに思い切って黒ビールの350ml缶を買い込み、飲んでみたらば

「あれ、昔みたいな身体のかゆみも無いし、それに黒ビール、美味しい……よな?」

となったのです。

それは自分の中のお酒や酒飲みへの嫌悪感がなくなった瞬間でもありました。

美味しくお酒を飲む方法と法則を探して

それから少しずつ、「ビールが飲めるなら、他のお酒はどうだろう?」と試してみることにしました。

最初にトライしたのはウイスキー。

これはコンビニでブラックニッカのミニボトルを買ってみたのですが、なにせ酒飲みビギナー故の知識不足で飲み方が全く分からず最初にストレートで飲んで悪酔いしてしまい、これは無理と断念。

機会があれば水割りで出直したいと思う次第です。

次に試したのが缶チューハイ。

こちらはいくつかのメーカーを試してみて、一番お気に入りなのが沖縄のオリオンビールから発売されている「WATTA」シリーズ。

他のチューハイに比べて人口の混ぜ物感がない天然果汁の美味しさを味わえる飲み口で、飲んだ後も穏やかに酔えるのが良いです。

ここまではもっぱら宅飲みで試していて、ここで一つ心がけているのは

「ストロング系やカップ酒、パック酒などの安酒は買わない、飲まない」

ということ。

安酒の一人飲みはアルコール中毒への引き金になるリスクが高いのと、ストロング系に関しては医療関係者の間では「味の付いた合法ドラッグ」と異名を取るほど依存性や、飲酒後の脳神経に与える刺激の強さで飲んだ人を凶暴にさせる影響が若年層を中心に拡大しているとのことで、最初から自分の選択肢には入れないでいます。 

そして最近ハマっているのが、日本酒と泡盛です。

日本酒は近所に元酒屋さんだったセブンイレブンがあり、そこではちょくちょく地方の地酒のミニボトルを仕入れていて、ラベルを見ながらチョイスして試飲をしています。

今のお気に入りは長野の「舞姫」さんで、東北よりも信州のお酒のほうが自分の好みには合うようです。

そして泡盛、こちらはほまれの家横浜の近所、関内駅から歩いて5分の大通り公園沿いに「ハイサイOKINAWA」という沖縄ショップ&料理屋さんがあり、そちらで夕飯を食べていたときにメニューを眺めてて興味をそそられ、

「かなりアルコール度数が高いけど大丈夫かしらん?」

と思いつつ、

一番弱い度数の物をロックで試してみたらば、ほのかな甘さとコクを感じる風味が気に入り、酔いが醒めた後も後に残らず身体がスッキリしていたため、必ずしも度数の高さが悪酔いの原因ではないんだなぁと認識を改めた次第です。

以上を色々試してみた結果、現在僕がお酒をたしなむ上で自分に課しているルールは以下の4点。

  1. お酒を飲むのは翌日が休日の時のみとする。
  2. 頻繁に飲まない(飲めない)ため、飲むときは良質なお酒をじっくり選んで飲む。
  3. 自分の美味しく飲める酒量は350mlℓ1缶か、グラスで2杯まで。それ以上は飲まない。
  4. ヤケ酒は絶対にしないで、飲むときはしみじみと楽しく味わう意識をしっかり保つ。

以上は依存気質の強い自分への戒めを込めて守っているルールです。

趣味が「病気」にならないために

ここで一冊の本を紹介します。

「実録!あるこーる白書」(2013年 徳間書店刊)という鼎談集で、著者は

先年亡くなられた漫画家の吾妻ひでおさん、
同じく漫画家の西原理恵子さん、
ライターの月野光司さん

という、アルコール依存症の元患者だった吾妻さん、月野さん、亡夫のアルコール依存症の闘病生活を間近で経験した西原さんの三者がそれぞれの立場からアルコール依存症へのきっかけや具体的な症状、治療や入院生活、断酒会の様子、依存症を心ならずも助長してしまうイネーブラー(共依存の支え手)の問題などを実体験をふまえて啓発をされている内容で、その中にこんな一節があります。

「アルコール依存症とは、ある日突然、その人にだけお酒が覚醒剤に変わってしまう病気」

……この言葉はとても重く響きます。

心の隙間を埋めるようなお酒との付き合い方は決してやってはならないと改めて感じ入ります。
どんなに楽しく美味しくお酒を飲んでいる時でもこの言葉は胸に刻んでおこうと思います。

以上が僕のまだ日の浅いお酒ライフにまつわる話です。

最近はせっかく美味しく飲むならば酒器にもちょこっとこだわりたいなぁと思い、最寄り駅の駅前横丁にある昭和レトロの商品を扱う雑貨屋さんや近隣の古道具屋さんなどを仕事帰りや休日にぶらぶら眺めております。

薩摩切子や琉球ガラスといった華やかで綺麗な酒器で宅飲みを楽しみたいと思いつつも、なかなかお手頃価格の出物には出会えません(笑)。

あとは外飲みで、酒飲み上級者向けのこじんまりとした店構えの焼き鳥屋さんや老舗な感じの居酒屋さんをどう攻略すべきかなどなど、上手な酒飲みマスターへの道は険しく長い道のりとなりそうです……。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回の更新もどうぞお楽しみに!

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」のSが執筆しました。