仕事をして、好きなことをする

こんにちは、四角です。

ほまれの家横浜に勤め出して二か月が経ちました。
体調不良で休むこともありますが、週5日、一日4.5時間の勤務には、心身ともに徐々に慣れてきているなぁと感じています。

と言うのも、初めは帰宅するとぐったりして何もできない日々でした。
それが最近は、野菜の簡単な一品ぐらいは料理できるんです。

メインのおかずは週末に作り置いているのですが、その作業も以前より楽になり、楽しみながらできるようにもなってきました。

今週は豚肉とナスのマリネとバターチキンカレーを作りおいていました。
どちらも暑さに疲れ気味の体にはよいです。

それとその日に作るサラダか野菜炒め。
平日の夕飯としてはまずまずかなと思います。

あとは趣味を楽しめたらいいなぁと思いつつ、色々と詰め込むとキャパシティーオーバーになるので、ちょっとずつできたらいいですね。

ちょっとずつではあるのですが、今日は私の趣味の話と今の気持ちの話をいたします。

8年ほど前、主婦として担っていた介護の仕事が一段落しました。
そして私は歌を歌うようになりました。

バラッド」と呼ばれる、イギリス、スコットランド、アイルランドの古い伝承歌をです。
それが私の一つ目の趣味。

二つ目の趣味については、また別の機会に綴ってみたいと思います。

バラッドと聞くと、バラードを思い浮かべませんか。
語源は一緒なようですが、バラッドは皆さんご存じのバラードとは違うものです。

バラッドの最大の特徴は、それが物語や寓意のある歌だということです。
ウィキペディアによると、物語のテーマは「武勇伝やロマンス・社会風刺・政治」などとありますが、その多くは悲劇的な結末です。

詩の形式は、四行が一場面。詩が進めば物語も進んでいきます。
何百年も口伝えにより伝わってきたので、感情的な表現はそぎ落とされて、出来事のみが淡々と語られていく事が多いです。

旋律も同じものを最後まで何度も繰り返します。
本来楽器の入っていなかったものですので、今でもアカペラで歌われる事が多々あります。

長いものでは7分を超えるバラッドは、音楽的にロックで料理してもジャズで料理しても単調な面は拭えません。
ただそれをストイックだと苦痛に感じるか、トランスだと恍惚に感じるか、聴く人によって分かれます。

私はどちらかと言うと後者だったわけです。

馴染みのレコードバーでバラッドが流れてきて、それが心の底に染み渡った夜のことを忘れません。
その時からバラッドの古いレコードをこつこつと集め出しました。100枚、200枚と集め、それらを聴くほどに歌いたくなっていきました。

英詩を訳し、独特の節回しを練習し、ある時からぽつりぽつりと人前で歌う機会を得るようになりました。
それを大切に広げて、年に数回ライブをしていたのですが、大きく体調を崩してしばらくできないでいた後にコロナ禍に見舞われ、上手く活動できなくなりました。

コロナ禍で生活上の色々な変化があり、それに伴なって私自身の価値観や意識の変化があり、次第に以前のようには家で思い切り歌うことが出来なくなってしまいました。

音楽のほうを向く自分に、別の自分がセーブをかけているのです。

言い換えれば、自分の開放をなぜか妨げるもう一人の自分がいます。
どうしてそんなもう一人の自分が生まれてしまったのか自分でもよくわかりません。

好きなことをやるって実は簡単じゃありません。

一握りの人は別ですが、好きなことだけやっても生きてはいけないのが一般的です。

専業主婦に誇りを持てないでいた私は、好きで歌うことにどこか遠慮を持っていたんだと思います。

更にコロナ禍となって、ますます遠慮深くなり、歌えなくなりました。

でも、働き出してから、心に少し変化が現れているように思うのです。

自分の開放を抑えようとするもう一人の自分の力が、少し弱くなってきたような。
なんでなのか、上手に言葉で言い表せないのですが、一生懸命仕事をしたら、そのご褒美に好きなことを少しぐらいしたっていいんじゃない、という気持ちの芽生えなのかもしれません。

働き始めたことで、遊び過ぎて体調を崩さなければ、趣味は趣味でちゃんと楽しんで、リフレッシュしたほうがいい、と思えるようになり始めています。

ぼちぼち音楽を再開しようかな。

バラッドを歌うことと、オリジナル曲を歌うことととを、ちょっとずつでいいので再開しようかな。
土日のどちらか、3、4時間ぐらいを趣味の時間にして、好きに使ってみようかな。
それでその週のおかずが減ってもいいんじゃないかな。
全部のことを完璧にしなくてもいいんじゃないかな。

だって、仕事もしているんだから。最近そんな風に思うのです。
働いていることが自信として、心がバランスを取り戻そうとしているのかもしれません。

うん、また歌い始めよう。

そうして行くうちに、更に体力に余裕が出てきて、きっと色々とバランスよく生きられる。
そう思う今日この頃です。

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」の四角が執筆しました。