障害者の暮らしを楽にする支援制度を解説!
おはようございます!
神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所「ほまれの家横浜」のYouです。
今回も障害者にまつわる情報を、特に障害年金と障害者手帳についてお届けしたいと思います。
障害年金とは
障害年金は原則、公的年金に加入している人が病気やケガを原因として、障害により働けなくなったり、仕事に制限を受けるようなときに支給される年金です。
障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があり、初診日に加入している公的年金の種類によって支給される年金が異なります。
障害基礎年金は、初診日に原則国民年金に加入している方がもらえる年金です。
一方、障害厚生年金は初診日に厚生年金に加入している方を、支給対象とした年金です。
障害厚生年金は障害基礎年金に比べて支給対象となる障害の範囲が広く、支給金額も高く、軽度の障害であっても支給される可能性があります。
(なお20歳未満の方と60歳以上65歳未満で日本国内に在住されている方は、公的年金の加入義務がありません。初診日に年金制度に加入していなくとも、障害年金が支給される場合があります)
障害年金の申請手続きの大まかな流れは、以下のとおりです。
- STEP1 年金事務所で初回年金相談を受ける
- STEP2 医師に診断書の作成を依頼する
- STEP3 病歴・就労状況等証明書を作成する
支給を受けたい方は、まずは主治医に相談しては如何でしょうか?
【参考】障害年金制度の概要(厚生労働省)
障害者手帳とは
障害者手帳は、傷病によって障害が残ったときに、一定の基準を満たしていれば地方自治体より交付されます。
【参考】障害者手帳について
障害者手帳が交付されれば、多様なサービスを利用できます。
例えば医療費や補装具に対し助成が受けられたり、公共交通機関利用料金や携帯電話料金、動物園の入場料の割引が受けられたりします。
ここで気になるのは、「障害者手帳を利用するために満たすべき要件は何か?」についてですよね?
障害年金と異なり、障害者手帳の場合は年金制度への加入状況や保険料の納付状況は問われません。
障害の種類と程度、および、それらによって日常生活にどの程度の支障が生じているかを総合的に判断し、交付の可否が判定されます。
Webチームより「障害」について補足説明します。
世界保健機関(WHO)は、障害を「身体機能・構造」「活動」「参加」の3つの次元から捉えています。
- 「身体機能・構造」
身体の機能や構造に問題がある状態。例えば、視力や聴力の低下、手足の麻痺など。
- 「活動」
日常生活における動作や行動に制限がある状態。例えば、歩く、見る、聞く、話す、学ぶなど。
- 「参加」
社会生活を送る上で制限がある状態。例えば、仕事、教育、レジャー、地域活動への参加など。
つまり、病気や怪我(疾病・傷病)によって上記のいずれかの状態になる場合もあれば、生まれつき、あるいは発達上の問題で上記のいずれかの状態になる場合もあります。
例えば、
- 病気や怪我による場合:交通事故による後遺症で歩行が困難になる
- 生まれつきの場合:先天性の視覚障害
- 発達上の問題の場合:発達障害によるコミュニケーションの困難さ
などが挙げられます。
重要なのは、「障害」を単に身体的な状態を指すのではなく、社会的な環境との関係性の中で生じる困難さも含めて「障害」と捉えるということです。
そのため、病気や怪我だけでなく、生まれつきのものや発達上の問題も含めて「障害」とされています。
障害者手帳の申請は、お住まいの市町村役場の障害福祉窓口へ、申請書類一式を提出して行います。
窓口申請の際に必要となる主なものは
- 交付申請書(市町村役場の窓口にて入手可能)
- 診断書・意見書(同上)
など。
申請に必要な書類は、申請する障害者手帳の種類や自治体によっても異なるため、事前に市町村役場の窓口に確認してから揃えるようにしましょう。
障害者手帳と障害年金の違いについて
以上の通り、障害者手帳と障害年金は全く別の制度です。
まず運用機関や、根拠となる法律が異なります。
障害年金と障害者手帳。いずれの要件も満たすのであれば両方利用できるためより生活の安心感が高まるでしょう。
しかし、保険料納付要件や初診日要件など、満たすべき要件が多く存在する障害年金は、障害者手帳に比べて認定までのハードルが高いのも事実です。
制度名 | 運用機関 | 根拠となる法律 |
---|---|---|
障害年金 | 日本 年金機構 |
国民年金法 厚生年金保険法 |
障害者手帳 | 地方 公共団体 |
身体障害者福祉法など |
横浜市障害福祉のあんないアプリ
横浜市在住の方については、「横浜市障害福祉のあんないアプリ」を紹介したいです。
スマホをお持ちの方は、是非インストールしてみてください。
このアプリは、横浜市の障害福祉情報の宝庫です。
例えば「精神障害者手帳3級」の方に提供される情報として、目に留まったものだけでも
- 市営・県営住宅への入居優遇
- 福祉特別乗車券の交付(横浜市内を運行する路線バス、市営地下鉄等が無料になる)
- タクシー料金の割引
- 自動車運転免許取得費用の助成
- 所得税・住民税の障害者控除
- 相続税の障害者控除
- NHK放送受信料の免除(条件あり)
があります。
ご自身が使えるサービスがないか、ご確認してみては如何でしょうか?
以上、今回は障害者が受けられる福祉サービスについてお伝えしました。
何かのお役に立てれば幸いです。
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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所「ほまれの家横浜」のYouが執筆しました。