やわらかな傷 菜摘草司詩集

初めに

神奈川県横浜市の就労継続支援A型事業所「ほまれの家横浜」の利用者である、菜摘草司さんから、詩の投稿があったため、掲載いたします。

ちょっと気になるあいつの詩

Part1

山間の谷の上に月が出ていた。
私は、なぜだか、むせび泣きそうになった。
白く輝く丸い月。
暗闇に浮かんだ月。
星空に、こうこうと映し出された月。
心も、なぜだか、むせび泣く。
なぜ、泣くのか?
私には、わからない?
ただ、ただ、泣くのである。
ただ、ただ、月が奇麗なのである。

Part2

偽りの愛。
いつしか道はとぎれて運命かのように落ちていく。
これも愛なのか。
裏切りとだましあい。
光がほしい。
「あまえるな、勝ち取れ」と天使がささやく。
「堕落しろ、そのほうが楽だ」 と悪魔がささやく。
両方とも愛なのか。
僕は歩く。
自分の人生をかけて、歩く。
運命が幸福でも不幸でも僕は歩く。

Part3

夢が描けたなら、
今すぐそこに向かって走り始めるべきだ。
そこで掛けたっていい。
傷ついたっていい。
その傷よりも、
夢があったのに目指さないで
「これでよかった」と
自分をごまかし続ける方が、
心を蝕んでいくよ。

Part4

あいつは音もたてず姿も見せず、
やってくる。
着々と準備を進めて、
私の思考に直接ダメージをあたえようと、
虎視眈々と思いを巡らしているようだ。
私は負けない!
今までやってきたように、
あいつを打ち負かす、
一生かけて!

Part5

水平線を眺めていると、
なぜか涙がこぼれ落ちてくる。
頬を伝う涙をぬぐう、
しかし瞳から涙が、
いや汗がしたたる。
海を見て悲しくなるのである。
遠い日に、
海に消えた人に
想いを馳せるのか?

Part6

君の長い、
しなやかな髪の毛が風に揺れる。
あなたの気持ちは、もうわかっている。
君の素足にサンダルがよく似合う。
私の事なんて、どうでもいいんでしょ。
君のスレンダーなボディーが
花柄のデザインのワンピースに
よく似合う。
彼女の目から涙が落ちる。
君の背中に、
僕はさよならと言った。

Part7

ジョンは歌う。
天国なんてないんだと
想像してごらん
財産なんて
必要ないんだと!
この世に天国も地獄もなければ今、
生きているこの時が、
パラダイスなんだと
国が必要なければ、
どんな差別を受けている人々も
幸福になれるかもしれないと!
ジョンは歌う。
僕は夢想家かもしれないと!

Part8

そんなに手当たりしだいに、
恋しい理由を探さなくても、
悲しいときにだけ。
悲しめばいいんだよ。
そんなに手当たりしだいに、
楽しいことを探さなくても、
楽しいときにだけ。
楽しめばいいんだよ。
何もないときにだって。
何もしないときにだって。
あなたはちゃんと生きているでしょう?

Part9

ショーウインドウに
映る自分は恐ろしく、
みっともないと自分は感じた。
でも、
道行く人たちは、
みんな僕の事など気にも留めない。
街路樹の緑は
いきおいよく天をさし、
むせ返るような緑の吐息を
みなぎらせている。

Part10

昔、
たまたま通りかかった、
クローバーの花畑。
二つの四葉のクローバーを見つけた。
一つのクローバーを、
中学校の頃の彼女にあげた。
しまっておいたもう一つのクローバー。
君にあげよう、
ちょうどクリスマスなんだから。
Merry Christmas Present For You。

Part11

今日は雨。
肩には雨が降りそそぐ。
僕たち二人は
スターバックスに入る事にした。
どう気分は、
最悪。
コーヒーあったかくて、
おいしいね。
こんな日に、
つき合わせてごめん。
もうすぐクリスマス。
銀色のツリーが悲しそうに
瞬いていた。
MARRY CHRISTMAS。
来年は晴れたらいいな。
HAPPY NEW YEAR。

Part12

Close your eyes.
目を閉じてキスをするから。
こんな所でするの、
みんな見てるよ。
Close your eyes.
目を閉じて抱きしめるから。
どうして?
僕は、いま
君を抱きしめて
キスをしたいんだ。
1秒も待てない。
愛してる君のこと。
手を、
君にからませてやさしくなでる。
ピンク色に染まる頬、
濡れた唇。
Close your eyes.
目をとじて。

あんなことも、こんなことも僕たちは、考えてます

Part1

今、思うこと!
社会に受け入れられない自分を、
社会が受け入れようとするのではなく、
社会に受け入れられない自分を矯正して、
レールに乗せることを
使命としている人達の指導が
とても、辛い。

Part2

以前から、
僕は50歳までは自分の生き方を貫き、
50歳を過ぎたら、
人のためになることをしようと
決めていました。
いろいろなアイデアを考えることが好きで、
それを、文章にして(詩や小説の類も)
人に読んでもらえたら、
幸せな気持ちになります。
いつも第三者の見方で書けたらと思い、
書き留めています。

Part3

人にまかせた人生ほど
味気ないことはない。
人の船のオールを握るのはたやすいこと。
自分の船を動かすことのできる
オールを持ちたい。
自分のオールは人にまかせる
という詩があったけど、
自分の目的地に舵をとって、
追い風に乗って進みたい。

Part4

何を恐れていたんだろう。
きっとあの日。
僕はじっと自分を押し殺し深く、
沈んでいった。
そして30年後
やっと自分の心を取り戻し、
光の当たらない所から這い出した。
人が思うほど遅くない。
私は私、自分の人生を歩き出す。

Part5

物書きになることは、
間違えを書いてはいけないと
思っていたが、
少々間違えも書いてしまった。
そういう時、
間違えもあるんだと自覚すると、
心がスッと楽になる。
きっ自己中心的な自分を
戒めているのだと思う。

Part6

みんな頑張ったね!
金メダルおめでとう!
これからの君たちの人生には
二つの選択肢があります。
一つは枠にはまった生き方
もう一つは枠からはみ出した生き方
どちらも君たちの人生です。
どんな生き方であれ、
チャレンジし続け世界を変えることです。
そして
これからの人生を
実りあるものにしてください。

Part7

自分の生きた道が
正しいか間違っていたかなんて
誰にもわからない。
ただ一つ言える事は
自分の納得した道を歩むこと、
納得のいかない道を
歩んでいると思うなら、
また初めに戻ってやり直す、
決断があればいい。

Part8

一度決めたらやり通せだとか、
やめるなら初めからやるなだとか、
勝手なことを言う大人がいる。
何度道を変えたって、
何回仕事を辞めたって。
自分の歩く先に道はない、
あるのは自分の歩いた後に残る道だけ。
苦しくても、歩かなくちゃ!
あんなことも、こんなことも
僕たちは、考えてます

Part9

世界に一つだけの花
という歌がありました。
花たちはそれぞれ文句も言わず、
どれが一番なんてことも
言わずに咲いているって、
そうなんだ
外見を競っても
やがては枯れてしまう。
内面を磨くには辛抱強く我慢して。
そうだよな
輝いてる人いるもんなー!

Part10

流れる雲を追いかけて
こんなところまで来てしまった。
本当は60歳で終わりにしよう
と思っていた。
だけど、
60歳近くになって、
命が惜しい
もっと生きたいと
思うようになった。
誰しもが若いうちは、
がむしゃらで先のことは考えない。
そんなことを、
思う今日この頃です。

Part11

簿記の勉強をしていて、
思ったことがあります。
表に数値を書き写すのですが、
この数値は必ずここに
記入しなければならない
ということが
しばしば出てきます。
それが、
簿記のルールであり
秩序だとすると
私はあまり合ってないなと
思うことがあります。
枠にはまるのイヤだな〜!
なんて思っちゃうんですよね!

Part12

社会不適合者の
レッテルを張られたって、
私は私なんだから
そんなにすぐには変わらない。
強制的に変えようとしたって
私の心が病んでしまう。
どうすればよいか?
きっと、
私たちが世界を変えたらいいんだ!
みんなー!
今何してるのって?
聞かれたら
私たちが
世界を変えてるところだって
言ってやろう

Part13

あなたは人と感覚が違うと
言われたことがある。
よく考えると人ではなく、
宇宙人か何かだと思われているのかな?
でも、
人と違う感覚って
センスがいいってことだと
思うことにしている。
一握りの芸術家や
スティーブ・ジョブスみたいに
なれるかなー!
夢を見ることは、
明日の世界をかえる!
だよねー!

Part14

祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰のことわりをあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし

~平家物語より~

Part15

ちょっと感じたことがあります。
パラリンピックが
無観客になったとき、
保護者は「よかった」と
言ったそうです。
私は「見れなくて残念だった」と
言ってほしかった。
きっと選手たちは
開催してくれて
「ありがとう」と言うでしょう

Part16

なぜ今の子供たちは
元気がないのでしょうか?
私の子供の頃は
21世紀にはアトムの世界が
やってくると皆信じていました。
やっぱり、
誰でも手に入る
簡単な刺激を求めた私たちが
いけなかったのでしょうか?

Part17

よく、
「他人を変えることは難しいが、自分を変えることはできる」
というけど、
よく考えると
「他人を変えるということ」は、
例えば学校で先生に
勉強を教えられるということで
他人によって
「自分を変えなければならない」
という気持ちが起こり。
それによって、
先生に反発したり
勉強嫌いになるのではないか?
自分から
「自分自身を変えなくてはならない」
という状況に自然に到達するには
友人や仲間の励ましや雑談、
競争などの中で
「自分自身を変えてゆくこと」を
学んでいくものと私は思います。

Part18

とっておきの笑顔、
あなたは誰に見せますか?
最愛の人、
全然知らない人、
家族、
友人、
先生、
会社の同僚、
それとも上司、
あなたの
とっておきの笑顔を
見せてあげましょう
マスクをしてても、
みんなで笑いましょう。

ちょっと、タメになる話

Part1

誰にも似ていない人生は、
大変だ。
周りはいつでも、
口を挟みたがる。
“こうあるべき”から逸脱した瞬間に、
ナイフのような鋭さで、
言葉が、視線が、
一斉に攻めてくる
でも、それに屈していたら
新しいものは生まれない。
予定調和と正論が、
今日を息苦しくする。
正解が一つの世の中は退屈だ。
わたしは、私。

Part2

失敗は自分がステップアップしたり
新たな展開が始まるイベントです
失敗することが好きな人はいませんし
気分も落ち込んだり自分を責めたくなります
でも、その失敗の中から
なにか気づけることがあれば
失敗はいやな出来事ではなく
よりよい未来につながるギフトになります

Part3

信じて投げて打たれたのなら、
それは結果。
一番いけないのは、
やる前から
打たれたらどうしよう
と考えること。
by 落合博満

Part4

なぜ、コンサルやセミナーが失敗するか?
それは主催者が、
話したい事を話すからです。
そうではなく、
お客さんがコンサルやセミナーを受けて
新しいお客さんに変容するかどうか?
つまり、
どんな人をターゲットにし、
得られるものが何か?
という事なんだろうと思います。

Part5

未来を見据える目を持つことは
非常に難しい。
日々の日常に追われて
未来を見るということを忘れてしまい。
気が付いた時は、自分が未来で
取り残されているからである。

Part6

一緒にいると笑顔になれる人を
大切にしなね。
そういう人ってメチャクチャ貴重だよ。
あなたの人生の宝物だ。
こればっかりはカネじゃ買えない。
ご縁だよ。
この広い世界でたまたま出逢って、
フィーリングも合うとか奇跡だよ。
これでもかってぐらい大切にして、
あなたもその人を笑顔にしてあげてね。

Part7

「運命の人だ!」と思う人に
フラれても大丈夫だし、
「これに人生を賭けたい!」と
思う事が出来なくなっても大丈夫です。
世界はめっちゃ広いし、
人生はめっちゃ長いので、
前向きに生きていれば
また必ずもっと良い人に、
もっと夢中になれるものに出会えます。
だから思いきって挑戦しよう。

Part8

報われる日が
いつになるのかわからない。
報われるのかもわからない。
だけど続けていく。
やってきた。
続けてきた。
その「事実」だけは
他でもない自分の中に積み上がっていく。
それは「自信」になり
「表情」や「オーラ」として
必ず出てくる。
大丈夫。
もう少し。
あと少し。

Part9

幸せとは
自分で価値を感じるもので
他人の評価で
幸せの価値を測る
ものではありません
人の目が
親しい人や家族が反対するから
そんな理由より
叶ったときに自分が
心から
幸せを感じられることが
大切なのです
だから何か
自分がしたいと思ったとき
人の目よりも
自分の目を信じることです

Part10

おとなしい人、
いい人ほど
自分をもっと出しなさいと
言われることが多い
と思います
でも
自分を変えようとするほど
苦しくなっていく
のではないでしょうか
自分を出そうとがんばるより
自分を出せる場所
自分を出せる人を
見つける方が
本当の自分らしさを
出すことが
できるのかもしれません。

Part11

「母が台所で鼻歌を歌ってる姿が何より幸せでした」
そう言ってるお客様がいました。
子どもは親の幸せ、
特に母親の幸せを望んでいます。
「私さえ我慢すれば……」
我慢をしてるお母さまがいます。
実は我慢するより
人生を楽しんだ方が
家庭円満になるんですよ。
もっと人生を楽しんじゃっていい。

Part12

現実を見ろ。
っていうのは、
本来は「夢を諦めろ」って
意味じゃないと思うんだ。
「夢と現実を見比べて、ギャップを埋めるために動け」
ってことだと思うんだよね。
夢をもてば笑われて、
声を挙げれば叩かれる。
だからどうした。
自分の人生は、
自分だけのもの。
他人に奪わせるな。
さあ、現実を見ろ。

Part13

財産が欲しいとか、
地位が欲しいとか、
あるいは名誉なんていうものは、
ぼくは少しも欲しくない。
欲しいのは
マグマのように噴出する
エネルギーだ。

──岡本太郎

Part14

人間関係が良くなったなら、
相手が変わったからじゃありません。
貴方が変わったからです。
人間関係に失敗する人は、
相手を変えようとするからです。
人間関係を良くしたいなら、
自分が変わりなさい。

──岡本太郎

Part15

もし
ハンサムじゃない
という悩みを持っているなら、
そして粋さでは
他の誰にも負けないという
自信があるなら、
女性に対しても、
いわゆる美女にとらわれず、
自分と同じように
純粋な女性を
恋の相手に選べばいい。

──岡本太郎

Part16

人間1人ひとりが
歩き方にくせがあるように
感じ方や考え方にもくせはあるし、
それは
なおそうと思っても
急に治せるものでもないし、
無理に治そうとすると
他のところが
おかしくなってしまう。

ノルウェーの森 上巻 村上春樹から抜粋

Part17

みんな
自分が不完全だということを
知っているから
お互いを助け合おうとするの、
他のところはそうじゃないのよ
残念ながら。
他のところは、
医者はあくまで医者で
患者はあくまで患者なの。

ノルウェーの森 上巻 村上春樹著 から抜粋

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」の菜摘草司が執筆しました。