世界には常識を覆して前に進む人がいる

おーはようございまーす!
神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所「ほまれの家横浜」Webチームのオッサーです。

ここ最近のオッサーは、世の中の常識を覆してきたり、新たな価値を作り出せる人々を尊敬しています。
リスペクトと書いてしまうとちょっと軽い語感のような気がするので、「尊敬」と書きます。

時々思うんですよね。

例えば、

  • 砂漠に木を植えようとする
  • 風で電気を起こそうとする
  • 海のゴミを拾おうとする

なんてことは、やっても意味がない努力なのか。
それとも、世界を変える小さな一歩なのか。

常識は常識のままであるべきか、覆されるのを待っているのか……とか。
今のルールは今のルールのままであるべきか、自分たちで変えていくのか……とか。

先日、とあるテレビ番組を見ていたら、世の中の常識を覆していこうとする人が紹介されていて、オッサーの記憶に深くとどまりました。

そんなわけで、そんな人のご紹介とオッサーの記録を兼ねて、今回のブログにしたいと思います。

熱い情熱が産み出したアクティビティ

見ていたテレビ番組は、NHKの「いいいじゅー!!」という番組。

参考:NHK「いいいじゅー!!」

いま、移住への関心が高まっています。
「いいいじゅー!!」は、新しいライフスタイルや生き方を求めて一歩を踏み出した人々に密着するドキュメント。
移住先の生活は? 仕事は? 人間関係は? 移住のリアルをご紹介。
友近さんのツッコミとあったかいナレーションで、移住者たちのチャレンジを応援します!

いいいじゅー!! - NHK

いま、移住への関心が高まっています。 「いいいじゅー!!」は、新しいライフスタイルや生き方を求めて一歩を踏み出した人々に密着するドキュメント。 移住先の生活は? 仕…

この番組は、移住をした人々に密着して取材したドキュメント番組で、これまでに

  • 弁護士が一人もいない司法過疎地域に移住した弁護士
  • 脱サラして、移住先で蒸留所を立ち上げ、名産品の香りを活用してクラフトジンを商品開発する元サラリーマン
  • 移住希望者が多い山村に移住して、空き家の活用のために不動産会社を立ち上げた若者

なんて話題にオッサーは魅力を感じていました。

今回、このブログで紹介したいのは、沖縄県那覇市に移住した、奈良県出身の一人の女性の話です。

NHK「いいいじゅー!!」
「沖縄・那覇市」
初回放送日: 2023年4月4日

移住を通して新たなライフスタイルを模索する人々をドキュメント! 沖縄の海に一目惚れし“前代未聞のダイビングツアー”を立ち上げた女性に密着。そのツアーの実態とは?

https://www.nhk.jp/p/ts/J7775NQ8GW/episode/te/28MJQ1PNYM/

今回の主人公は、沖縄の美しい海に魅せられて移住を決めたダイビングインストラクター。
そんな彼女が企画するツアーはかなり奇抜で独特。

彼女はこう語ります。
「ロマンチックなタイムカプセルを掘り起こすような宝探しや!」

しかし、そのビジネスの全容を聞いた時にオッサーは驚きました。

ボランティアでならともかく、それを、

アクティビティとしてお金を払って

体験したい人がいるのだろうか?
ビジネスとして成立するのだろうか?

しかし、彼女の熱い情熱が周囲を変えていきます。

  • 「絶対にこの景色を守りたい」
  • 「この海を守るために生まれてきたのかもしれへん」

ここまで書いてしまったら皆さんも薄々気づいているとは思いますが、彼女は、沖縄県那覇市に移住して、

海を守るためのダイビングビジネス

を行っているのです。

探せばゴミは宝になる?

彼女が企画したツアーの参加者はこう言います。

  • 「ゴミ拾いというよりは宝探し感覚というところが大きい」
  • 「どこに潜っていいのかとか、どこにゴミがあるのか。(ダイビングの)ポイントがわからない。それを上手にアテンドしてくれるので、1周回って新しいアクティビティなんですよね」

いきなりネタばらしをしてしまいましたが、彼女が行っているビジネスはなんと、

水中ゴミ拾いしかしないダイビングショップ

なんです!

参考:「宝探しのよう」ダイビングで海中のごみ拾い 意外な発見とは? 「海の医者」が沖縄に専門店

ツアーの内容は、まさに「水中ゴミ拾い専門ダイビングツアー」

  • ゴミの回収のためのメッシュバッグ
  • サンゴに絡まった漁網を切るためのはさみ
  • とがった釣り針をさしておくためのコルク

そんな海中ゴミ拾いのための便利道具を携えて、海中の「宝探し」に出かけるそうな。

これまでには、

  • 何十年も前の缶ビールの空き缶
  • ゴルフボール
  • 土管
  • オートバイ
  • ショッピングカート

なんてものを発見したこともあるそうで。

このツアーの参加費は、コースによって金額は違うものの、12,000円から18,000円。

参考:Dr.blue

オッサーはダイビングツアーの相場のことはよく知りません。

ただ、テレビ番組で彼女の活動を見るまで、海に潜ってゴミを探して拾うことを、

お金を払って楽しむ

……という発想が、オッサーにはまったくありませんでした。

ゴミはゴミ……という固定観念しか、オッサーの頭の中になかったので、驚きました。

大好きな海を汚しながら生かされてる

かつて、化粧品会社の美容部員だったという彼女。
水中ゴミはもちろん、ダイビングとも無縁の日々を送っていたそうです。

そんな時に友人と訪れた沖縄でのダイビング。
そこで目にした光景に心を奪われたと彼女は語ります。

  • 「一目ぼれした時の感覚という感じ」
  • 「きれいという言葉はこの海のためにあるんだっていうぐらい」
  • 「人生で見た中で一番、衝撃的な美しさでした」
  • 「だからこそ、絶対にこの景色を守りたい」
  • 「この海を守るために生まれてきたのかもしれへんって思うくらいに本当にきれいで」

そう思ってたある時、ネットに上がった1枚の写真に目が留まったとか。

その写真は、ウミガメがマイクロプラスチックを食べて、それを排泄しきれずに憔悴して亡くなってしまったという画像。

それを見た彼女は、とても苦しくなったと言います。

マイクロプラスチックとは、海を漂ううちに砕けて5㎜以下になったプラスチックごみのこと。

プラスチックゴミは毎年およそ800万トンが海に流出。
約700種もの生物に被害を与えているだけではなく、それらの生物を食べることで人体にも悪影響があると懸念されています。

そのマイクロプラスチックが、化粧品にも多く使われていると知った彼女。

  • 「海が好きという気持ちがあるのに、その大好きな海を汚しながら、今、生かされてるんだと思うと、化粧品会社が悪いとかではなくて、私が自分の心にウソをついている」
  • 「じゃあ、もっと海の近くで海のことを見て、色々な気持ちを持って出来ることを探したいという感じで、もう(沖縄に)行っちゃえーって」

そうやって沖縄への移住を決意した彼女。

移住して、ボランティアで水中ゴミ拾いをしている際、40年前の空き缶を拾った時に、彼女の中で何かが変化したとか。

  • 「すごいロマンチックやなって」
  • 「その時に初めてゴミに対してめちゃくちゃ興味を持った」
  • 「その様子をSNSに上げて」
  • 「水中にこんなゴミがあって面白かったって上げてると、すごい反響があったりして」
  • 「これって、すごい伸び代のある、新しいゴミ拾いのアクティビティなんじゃないかなって」

そこから、クラウドファンディングで開業のための支援を集め、水中ゴミ拾いしかしないダイビングショップを開業。

参考:《 水中ゴミ拾い専門店 》ゴミ拾い専門ダイビングショップ開業in沖縄

こうして開業にこぎつけた彼女ですが、別のアルバイトにも行っているそうです。
この仕事だけで生活していくには、まだまだ収入面でしんどいからだそうです。

ゴミに命を吹き込む宝物のような出会い

お客さんを増やしていけば生活が成り立っていく。

そんな状況の中、彼女はある事実に気がつきます。

それは、沖縄県内のお客さんがあまりいないこと。
ゼロではないけれど、多くないこと。

それには、沖縄ならではのさまざまな理由があるようです。

  • 年に1回も泳がない。10年以上泳いでいない
  • 学校にプールがなくて、小さい頃から泳げなかった
  • 海は近くにあるけど、いつでも行けると思うから行かない
  • もしもハワイまで行ったならきっと泳ぐ

そんな中、汚れている海の現状に気づいてくれた地元・沖縄の人と、彼女はつながります。

きっかけはSNSのダイレクトメッセージ。
ダイレクトメッセージの送り主は、アップサイクルの工房の女性。

アップサイクルとは、ゴミを利用した製品づくりのこと。
例えば、白の海洋プラスチックに漁網を入れ込んで溶かして、ゴルフマーカーを作ってみたり。
あるいは、溶け合う海洋プラスチックのマーブル模様を活かしたアクセサリーだとか。

参考:jiyukimama

この工房の女性、ふるさとの海の現状を沖縄の人に知って欲しいと、地元の教師をやめて工房を開いたそうです。

  • 「別の地域から来て沖縄の海をきれいにしてくれていることがありがたい」
  • 「私たちも一緒になんかできたらいいなと」
  • 「そんなようなメッセージを送ったのが最初」

こうしてつながった点と点。

ツアーで拾ったゴミたちを、ビジネスとしてだけでなく、文字通り「宝」に変えていく流れが出来上がったのです。

とはいえ、ゴミのアップサイクルという作業、とても手間がかかる作業とか。

  • 洗浄作業からの乾燥作業
  • 色分け作業
  • プラスチックごみを砕いてチップ化して
  • 型に流し込んで熱を加えて加工作業

それだけ手間をかけて命を吹き込み、ゴミを宝物にしていく。
ゴミ拾いをきっかけに、こんな宝物のような出会いが訪れる。

常識を覆して新しい価値を作ったことで、新しい出会いが舞い込んでくる。
そういう出会いでつながっていくことで世の中を変えていく。

オッサーには、そんなふうに見えて感動していました。

◆   ◆   ◆

精神的に自分のことだけで精一杯だったり、体力的にすでにピークは越えたと感じているオッサー。

そんなオッサーでも、こういうテレビ番組ですごい人の存在を知って、少し勇気をもらったりしながら、思うわけです。

  • ワクワクしながら何かに挑戦してみたい
  • 今からでも自分を変えて成長してみたい
  • たとえ小さな一歩でも前に進んでみたい

できるかな、やってみようかな。

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※このブログは、神奈川県横浜市にある就労継続支援A型事業所ほまれの家横浜」のオッサーが執筆しました。